社名を検索すると、ちょっとネガティブな検索候補が。そんなときにやってみたこと[社員ブログ]
こんにちは、ライフネット生命のマーケティング部でマネージャーをしている長沼です。普段は、保険代理店担当のリーダーとして、WEBマーケティングに従事しています。そんな僕が、ずっと「どうにかしたいなあ」と思っていたことがあり……。社内の知見のあるメンバーに相談したり、あれこれ考えて試してみたりしたところ、想定以上の効果が生まれたので、ぜひ紹介をさせてください!
ちなみに、ライフネット生命は主にインターネットで保険商品を提供しています。
使い心地の良いサービスを提供することで、保険をより身近な存在に感じてもらえるよう心がけています。
(よかったら、こちらの自己紹介noteもあわせてご覧ください!)
「ライフネット生命」で検索すると、ネガティブなサジェスト(検索候補)が出てくる…
我々は普段から「ライフネット生命」でエゴサーチをすることが多いのですが、あるときから、検索時に出てくるようになった候補のかけあわせワードが気になっていました。
みなさんも、気になることをインターネットで検索するときに出てくるサジェスト(検索候補)を活用することは多いと思います。検索をしたときに、自分が知りたい事柄に関連したワードが出てくると便利ですよね。
しかしながら、「ライフネット生命」のサジェストを見てみると、
といったネガティブなワードがぼろぼろと……。
上記のサジェストが表示されてしまうと、そうは思っていなかった人でも、なんとなく不安な気持ちになるだろうなと感じました。
そしてネガティブな関連ワードでの検索結果では、当社以外の情報サイトも表示されています。そのうちの一部は当社の情報を伝えるのではなく、関連したワードを入り口に当社とは関係のない別のサイトへの誘導を目的としている様子が見受けられます。
ライフネット生命に興味を持ってくれたお客さまに、当社からの情報が届かずに別のサイトに行ってしまうことは、私としても残念でなりませんでした。
そもそもなぜこのようなサジェストが表示されるのか?
GoogleやYahoo!検索といった検索エンジンはユーザーに最適な表示を目指しているため、検索数が多いキーワードや入力した言語、位置情報や検索履歴などを考慮して、関連ワードとしてサジェストを表示する仕組みになっています(参考:Google のオートコンプリート候補の仕組み)。
例えば、当社でもTVCMで新しいタレントさんを採用するとCMに関連する検索数が増え、「ライフネット生命 CM」「ライフネット生命 CM タレント名」などがサジェストに表示されたりします。
サジェストされた関連ワードでの検索(クリック)が増えると、そのワードはサジェストの上位に表示され続けるので、
「表示される」⇒「クリック(検索)する」⇒「ネガティブなサジェストが表示される」⇒……という、我々からするとうれしくないサイクルになってしまうのです。
ネガティブな検索ワードから正しい情報を見つけてもらうために行ったこと
ユーザーさんの行動をコントロールしたいわけではないので、これはこれで仕方がないのか……と思うこともあったのですが、せっかく興味を持って検索してくださる方が、本来触れるべき情報にたどり着かずに終わってしまうのは、正直、いやだなあと思ったのです。
ということで、このようなサジェストが出ることを前提として、であれば何かできないか? と思い、動いてみました。
ここからは、検索エンジンで公式サイトにたどり着いてもらうために当社で行った工夫をご紹介します。
検索結果に表示されるパターンは、大きく2種類あります。
① リスティング広告(特定のキーワードを検索した際に検索結果の広告枠にページを表示させる手法)
② 自然検索(広告枠ではない検索結果)
です。
自然検索は、検索サービスを提供する側が、ユーザーが検索した内容に応じた最適な表示をしています。そのため、ユーザーの検索に合わせた内容を掲載しないと検索結果の上位には表示されません。
「やばい」「つぶれる」「支払われない」といったサジェストで表示されるためには、その内容に対応したコンテンツを掲載する必要があります。
そのようなページを制作することもできますが、サジェストの表示にはさまざまな要素が影響するため、今回は①のリスティング広告を採用しました。リスティング広告のとび先となるランディングページを大幅に作り直したのです。
まず、ライフネット生命が、保険の比較サイトで評価されていることをお伝えするファーストビューにしました。(我々はやばくないんだよ~という個人的な思いを込めました……!)
そして、以下のキャプチャにあるように、お支払いの実績やお客さまサポートがしっかりしていることをメインのコンテンツにしたのです。①第三者評価、②支払いの実績、③お客さまサポートが手厚く、かつ、こちらも評価をいただいていること、この3点をしっかり伝えることで、「やばい」「つぶれる」「支払われない」といったキーワードを目にしてアクセスされた方々が抱いたかもしれないネガティブな印象や不安を解消したいと思いました。
このページで安心感を持っていただいた後、当社のサイトで「10秒見積り」などのサービスに触れていただきたいと考えたからです。
ネガティブなワードからポジティブな行動が生まれる結果に!
こうした工夫が功を奏したようで、例えば「ライフネット生命 やばい」など、今まではサイト来訪やその次のアクションにつながりにくかったキーワードでも、保険のお見積りをしていただけるようになったり、保険の検討を進めていただけるようになったりました! また、今まで結果につながりにくかったキーワードから、当社の公式サイトの閲覧や申込につなげることができました!
さらに、「ライフネット生命 見積り」などで検索されたお客さまが、制作したページから保険のお申し込みに至ったことも確認できました。
なぜ「検索をしてくれるのか」を改めて考え直してみたことで
最初は、ネガティブな検索をされている方は、ライフネット生命に興味を持っていないと考えていました。
しかし、お客さまがなぜこのキーワードを使って検索をしたいと思ったのか、そして、このようなネガティブな評判に繋がる言葉を見たときに不安に思う気持ちに対して、なにを伝えたらいいのかを一から考えて、向き合うことが大事だと実感できました。これですべての疑問や不安が解消できたとは思いませんが、少しでもお客さまに安心していただけたのではないかと思います。
日々の仕事の中でデータだけ見ると打ち手に悩んでしまうことでも、少し見方を変えて行動に移すだけで結果が変わるかもしれません。
本記事が少しでも皆さまのご参考になれば幸いです。
これからもインターネットを通じて、一人でも多くの方に当社のサービスを届けられるよう精進してまいります。
マーケティング部
長沼
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