2025年を迎えて-取締役副社長・木庭康宏(ライフネット生命)
ライフネット生命にとって、2024年は転換期ともいえる、多くの出来事があった年でした。
そして2025年、足を止めることなく新たな挑戦を行っていきます。
その決意を胸に動き出している社員たちを代表して、役員たちがそれぞれの言葉で今の思いをお伝えします。
進化するファーストペンギン
取締役副社長の木庭です。現在、事業開発部、商品開発部、団信事業部、資産運用部の4部門を担当しています。
2025年の年始は実家に帰省し、近くを散歩していました。年を重ねたこともあってか、何気ない自然が奇麗だと思うようになっていました。
また、帰省のついでに、車で3時間ほどの天草に小旅行に行きました。同じ県内ですが、訪れたのは小学生以来30数年ぶりで、当時のことは、天草五橋という橋や、水族館などの記憶がかすかにあるくらいです。
今回の旅行で特に印象深かったのは、江戸時代の島原・天草の乱の舞台にもなった富岡城跡からの海の景色でした。キラキラしていて奇麗でした。なかなか写真ではすべてを伝えられないですが、日本でもこういう海が見えるのかと、見入ってしまいました。
そんな海を見ていると思い出すことがあります。それは海へ最初に飛び込むファーストペンギンの姿です。とあるドラマの中で、挑戦し続ける主人公のことをそう称していました。
さて、このドラマの中で、もう一つ記憶に残っていることがあります。それは当時の財界人達が大事なことと考えていたのは教育だと話していたシーンです。
激動の時代を生きてきた財界人が、一番やらないといけないと思っていた教育、人づくり、人の成長支援は、今の言葉で言えば、人的資本への投資ということになるでしょう。ライフネット生命のマテリアリティでも、「成長の機会をつくる」ことを掲げています。
そして、成長のためには、リスクを恐れず初めての何かに挑戦すること、すなわちファーストペンギンとなることが必要だと思っています。本からでは学べないことも多く、実際に何かに挑戦する過程で得られる様々な経験を通して分かることも多いと感じます。
2024年は新たな経営方針を策定し実行した、初めての年です。新たな事業の重点領域や人的資本の取り組みを進めるため、ライフネット生命がベンチャー・マインドを失わず、強められるような成長の機会づくりに取り組んできました。
事業開発領域では、普段の業務の延長では出会えない人と話し、情報を取りに行くイノベーション・チームを作ったり、新たな事業や業務改善の所属部門を超えて提案し、実行する機会を設けたりしました。
また、商品開発領域では新商品である認知症保険と定期医療保険をそれぞれ4月、10月に発売、資産運用領域では新たな債券運用スキームを開始しました。団信事業領域では住宅ローン利用者向けの保障である団体信用生命保険での商品・制度の開発など新たな取り組みを進めました。
これほど異なる分野で、多くのことを一人でできるはずもありません。前向きに新たなことに挑戦してくれる、一人ひとりのチーム・メンバーからなる組織力のおかげです。
一方、チームで仕事をしていく中で気付かされたことがあります。それは、新たなことへの挑戦において、斬新さや難しさを重視しすぎる必要はなく、一見当たり前でシンプルなことでも、実際に価値を届けるための実行こそが肝要だということでした。
ついつい、私の悪い癖で、新しいことに挑戦しようと考えると、難しく大きなことばかり考えがちです。しかし、挑戦をすること自体は目的ではありません。独りよがりにならず、目の前のお客さまや自社の課題・状況をもとに、価値をしっかり届けること。真の課題を見つけ、解決するために工夫をして、真の価値を生み出すことが、結果的に後世でイノベーションだといわれるのです。
こうした点を反省し、2025年は、お客さまに寄り添い、自社の課題や置かれた状況をもとに、時代の潮流を見ながら、着実に事業も人・組織も成長できるよう、しっかりと取り組んでいきたいと考えています。
また、挑戦する際には上手くいかないことも多くあるのが現実です。事業も人も、調子の良い時もあれば、悪い時もあります。
そういう時に、創業者の一人である岩瀬さんが、「得意淡然 失意泰然」と言っていたことを思い出します(ものごとがうまくいって得意な時ほど有頂天にならず、むしろ淡々と事に当たり(淡然)、反対に落ち込んだ時には落ち着いて(泰然)、後ろ向きな気持ちにならないという意味)。
私自身は、大好きなアーティストが大事にしている”Everything happens for a reason(すべての出来事には意味がある)”という言葉が好きです。「得意淡然 失意泰然」と似ていますが、たとえうまくいかない出来事があったとしても、前向きにしっかり歩んでいきたいと思います。
さて最後に、島原・天草の乱から約400年が経ち、戦後80年を迎える2025年。かつて戦場になった富岡城跡から海を見ていると、平和な時代も当たり前にあるわけではなく、多くの人々の血と汗と涙の積み重ねの上に成り立っているように感じられます。
日本も、アジアも、世界も様々な変化が絶えず起きています。政治や経済、そして技術の変化によって、社会の変化は2025年も着実に続き、大きなものになるでしょう。
2025年は、その変化を見通し、ノイズなのかトレンドなのかを見分けながら適応し、過去からの積み重ねを未来の世代に繋げていきます。そのために、生命保険の商品だけでなく、生命保険の枠を超えて「生きていく」ことを支える情報とサービスによって、お客さまや、ステークホルダーの皆さまにしっかりと真の価値を届け、社会と人々の生活の安定のために挑戦を続け、ファーストペンギンとして進化していきます。
取締役副社長
木庭
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