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NISAとiDeCoはどう違う? 使い分けのポイントは「何のためにお金を用意したいか」で考えてみよう!

「NISAとかiDeCoってよく聞くし、始めたほうがいいよね…?」と、思ったことはありませんか?

2024年は「少額投資非課税制度(NISA)」の新制度開始という大きな節目であり、お金に関するニュースも多かったことから、自分も何かしなくちゃと考え始めた人も少なくないでしょう。また、NISAと並んで話題に上がりやすい「個人型確定拠出年金(iDeCo)」も気になるかもしれません。
しかし、お金に関することだとはわかっていても、それぞれの違いが実はよくわかっていない……という人に、今回は、NISAとiDeCoの違いと使い分けのポイントをざっくり解説します。

※この記事では制度の概要をご紹介しています。詳しくは金融庁のウェブサイトなどを見てご確認くださいね。


NISA?iDeCo?どっちがどんな制度だったかな?という方は


NISAとiDeCoはどちらも資産形成を行うにあたって税制優遇のある制度です。一方で、その目的は大きく異なります。

NISAとiDeCoの主な目的の違い

NISA:安定的な資産形成を支援するための制度。住宅購入や教育資金、将来のための資金など使い方は自由。
iDeCo:老後資金を準備するための私的年金。公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に任意で加入する。

どちらを始めるべきなのかは、資産形成の目的や働く企業の制度によっても異なります。
例えば、子どもの学費を準備するためや住宅購入の頭金の足しにするためなど近い将来のためのお金を積み立てていきたいのであれば、NISAを検討する。
年金をさらに手厚くして老後の生活資金を充実させたいのであれば、iDeCoを検討する、といった具合です。
まずはご自分の状況を整理したうえで、制度をどう活用するとよいのかを考えてみましょう。

少額・非課税で投資を始められる「NISA」は投資枠と受け取り時期に一定の自由がある


NISAは、投資初心者など少額から投資を始める人のために2014年からスタートした制度です。
通常は、株式や投資信託など投資で収益を得ると、その金額に対して一定割合の税金がかかります。
NISAの場合、決められた投資枠の範囲内であれば収益に対して原則税金はかかりません。そのため、同じ収益額でも通常の投資より受け取り額が結果的に多くなるのが特徴です。

参考:金融庁「NISAを知る」

NISAを始めるには、銀行または証券会社で専用の口座を開設する必要があります。
口座を開設できるのは1人1口座までで、日本国内に暮らす18歳以上(その年の1月1日時点)が対象です。
2024年1月に大幅な制度改正が行われ、制度の恒久化や非課税投資枠の拡大などの変更がされています。

①整理・監理銘柄 ②信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除外 (注) 2023年末までに、つみたてNISAおよび一般NISAの口座において投資した商品は、2024年1月以降はNISAの外枠で管理され、2023年までのNISA制度における非課税措置が適用されます
出典:金融庁 NISA特設ウェブサイト「NISAを知る」

以前は非課税保有期間(利益などが非課税とされる期間)が5年など短期間向けの仕組みになっていました。新NISAでは無期限となり、短期・長期どちらで投資を行いたい場合にも使いやすくなっています。

一方で、一般的な投資商品と同様、元本割れの可能性もあります。
そのため、非課税だからといっても「必ず得になる」というわけではない点は注意しておきましょう。

60歳からの老後資金を準備できる「iDeCo」は掛金・受取金ともに控除の対象となる


日本では、20歳を超えた人は国民年金に、また企業などに勤め始めた人は加えて厚生年金に加入する仕組みとなっています。この仕組みを「2階建て」と表現することもあります。
個人型確定拠出年金ことiDeCoは、自分で用意した掛金を元手に運用を行っていく、私的年金制度です。国民年金・厚生年金と合わせると、年金の「3階建て」部分に当たります。

【年金制度全体のイメージ】

加入は任意で、国民年金加入中の20歳以上65歳未満の一定条件を満たした人であれば、原則誰でも加入できます。
開始時には手数料が必要となる一方、掛金は全額所得控除の対象となるので、所得税・住民税の負担を軽減できる特徴があります。それに加えて、運用益は非課税で、60歳以降に受給する年金は公的年金等控除あるいは退職所得控除の対象にもなります。
毎月拠出できる掛金は職業(正式には加入している国民年金の種別)によって限度額が設けられています。

将来受け取れる年金額は運用成績次第で変動するため、こちらもNISAと同様、元本割れの可能性があります。
元本が確保されるタイプの商品もありますので、商品選択時に確認しておきましょう。
また、NISAと違って引き出しは原則60歳以降に限定される性質上、急な出費に流用することは難しいでしょう。

近い将来のお金に備えるならNISA 老後の生活に備えるならiDeCoの検討を


ここまで挙げてきたNISAとiDeCoの違いをまとめると、以下のようになります。

NISAもiDeCoもコツコツと積み上げていく点は共通しますが、引き出し可能時期に大きな違いがあります。NISAとiDeCoどちらが良いかで迷った場合は、自分の考えるお金の使い道とNISA・iDeCoどちらの特徴が合っているかを考えることが大切です。

もちろん、どちらか片方しかできないというものではないので、同時並行で行っていくのも良いでしょう。
ただし、NISAもiDeCoも毎月の積立額が負担にならないよう、突然の出費などがあっても続けていける金額かどうかを確認しておきましょう。
もし両方一度には難しいなと思われた場合は、やはりお金を準備する目的を考え、より優先順位が高い方を意識してどちらか一方を選んでみるのが良いかもしれませんね。

また、いつ起きるかわからないトラブルの備えについては、保険を検討されるのも良いでしょう。
自身の病気やケガ、万が一のことが起きたときの家族に遺すためのお金は突発的に、かつまとまった額が必要となる場合もあります。そのため、コツコツと貯めていく貯蓄やNISA、受取タイミングが原則老後に限定されるiDeCoでは、目的に沿った準備ができないかもしれません。
入院や手術に備える医療保険・万が一のときのお金を準備する死亡保険・長期間の療養で働けなくなったときに頼れる就業不能保険……保険も種類はさまざまですので、ご自身の心配事に合ったものを調べてみてください。

貯蓄や投資の前に「何のためにお金を用意したいか」を考えてみよう


貯蓄や投資を始めるとき、なんとなく漠然とした不安や周囲の人がやっているからといった理由で始めてしまうと、着地点を設定しづらく、モチベーションを保つのも難しいかもしれません。
「何のために、いつまでに、いくら用意したいのか」をまずは考えてみて、そこから自分の目的にあった方法を探してみるのはいかがでしょうか?

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ぜひチェックしてみてくださいね。

<クレジット>
構成・文/年永亜美(ライフネット生命公式note編集部)

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